番狂わせが面白い☆

予想外の事が起こる日々を楽しんでおります。ゆとり世代共働き1児(0歳)の母です。主に育児の記録、たまに趣味の宝塚感想など。

未来の地図帳 未来の年表 感想①

久々読書感想文です。

2019年に生まれる子供が87万人を下回る見込みというニュースが数日前に流れましたね。

団塊の世代にあたる1947年~1949年は毎年260万人以上生まれていたことと比較するとどれだけ少ない人数かお分かりになるでしょうか。

少子高齢化社会の日本。
そしてそれが更に加速していく日本。
というのは大体の人が認識していますが、
じゃあ具体的に日本の未来はどうなっていくのか、という未来予測(というかほぼ確定事項)を淡々と列挙していく本書です。

いやー...暗澹となります。残念ながら。

未来の年表

例えば来年100歳になる人の人口は、今年99歳の人の人口を見れば予測できます。
来年1歳になる子供の人口は、今年生まれた子供の数を見れば予測できます。
突然移民が押し寄せるとか、日本列島が沈没でもしない限り、その予測は大きく外れることはありません。
ではどのような予測がなされているのでしょうか。

まず日本の総人口は2008年の1億2808万人をピークに既に減り始めており、2019年は1億2632万人(平成31年1月21日月曜日総務省統計局調べ)。
予測では40年後には9000万人を割り、100年後には5060万人になるという。
江戸時代の日本の人口は3000万人くらいで国として成り立っていたので良いではないか、と思う人もいるかもしれませんが、問題は急激に人口が減ること、それに伴って年齢構成がアンバランスになり、都市と非都市の差が大きくなることです。

まずは日本全体の人口予測を挙げていきます。

2024年 3人に1人が65歳以上になる。団塊の世代が全員75歳以上になる。

日本をざっくり100人の村に喩えると、30人がすでに仕事を引退している状態。
12人くらいはまだ子供で仕事ができない状態。
貯金もあるけど58人で100人分が食べていけるだけの仕事をしなければいけません。わお。
というか...2024年てすぐじゃん!!

介護施設や病院の不足に、老老介護、介護離職、育児と介護を同時にしなければならないダブルケア、認知症患者の増加、果ては介護殺人...。
どの問題も人生に大きな影響を与えます。自分も当事者になるかもしれないと思うと不安があります。
既に色々なところで議論されていますが、なんせ数が増えるので改善どころか現状維持が精一杯、或いはもっと深刻な状況になるかもしれません。
仮に自分が当事者にならなくても年金・保険の負担は増えるでしょう。
我が家はそろそろ子どもが小学生になるころ。順調に収入が増えていれば良いのですが...。

2026年 認知症患者が700万人規模に

認知症の方の家族が語る介護経験は想像を絶するものがあります。
日常の暮らしも大変ですが、
悪徳商法に騙されたり、交通事故に巻き込まれたり、迷子になって家に帰れなくなったり...。
それに対応する警察も病院・介護施設のスタッフも今後どんどん減っていきます。
より少ない人数でより多くの患者に関わっていかなければなりません。

じゃあ家族が看れば良いという流れになりそうですが、身寄りのない高齢者も増えてきます。介護している家族が認知症というケースも既にあります。

...認知症特効薬とか発明されないかしら。

ちょっと脱線。
あまり議論されていませんが、警察や自衛隊の縮小は結構影響が大きい気がします。
まずは単純に治安の悪化。それに災害時に自分で自分の身を守ることが難しい人は増えていきますが、救助できる人は減っていきます。
また国防も組織が縮小すれば近隣諸国の態度は変わってくるかもしれません。そうなると米軍に頼らざるをえなくなり、米国の無茶ぶりを呑まなければいけなくなったり...なんて。

どうすりゃいいんじゃ...ってしばらく思いを巡らせても全く解決方法が思い浮かびません...。

2040年 自治体の半数が消滅の危機に

秋田市青森市が消滅する可能性があるというニュースを覚えている人もいることでしょう。
これは日本創成会議が「2010年から2040年にかけて、20~39歳の若年女性人口が5割以下に減少する市区町村」を消滅可能性都市として調査したものです。
人口が減り始めれば、地域の経済が落ち込み、仕事を求めて若い世代が都市へ流出してしまうと、次世代の子供は生まれなくなり更に人口が減る悪循環...。というわけです。

子供はこの頃に社会人デビューする予定ですが、今の日本とは随分かわった社会になっていそうですね。


本書でも触れられていますが、少子高齢が進むと社会に"余裕"が無くなっていく。
電車内が殺伐とした雰囲気になるとかそういうことではなく。(殺伐としてるかもしれないけど)

新しい製品を産み出すために研究に投資する余裕や、
若手の研鑽を積むために研修に行かせる余裕といった余裕です。

もしかしたら大学に入学したらまずは会社にインターンやアルバイトに行って、安い給料(もしくは無給)で仕事の基礎を覚え、学校を卒業したら即戦力として入社。みたいな就活になっているかもしれません。
地方企業なんかは地元の大学と組んで、地元の進学高校に就職説明会に行って「地元の大学に進学してうちにインターンに来れば優先的に内定出しちゃうよ」なんて言っちゃったりなんかして。


人手不足になると社員のライフステージに合わせて柔軟な働き方を認めるというのも難しくなっていくわけですが、認めていかないと深刻な人手不足に悩まされる事になるので、どう折り合いをつけていくのか...。



2042年 高齢者人口がピークに

団塊ジュニア世代も高齢者になる頃、高齢者の人口は2016年から500万人近く増え、逆に勤労世代は1200万人減る見込み。
色んなニュースでも取り上げられていることですが、団塊ジュニア世代は就職氷河期にあたり非正規労働者が多く、年金保険料の納付実績が少ないため、低年金・無年金となってしまう高齢者が増加する見込みなのが深刻な点。
なのにそれを支える下の世代は既に少子化で人数が少ないのが更に深刻。
ちなみに高齢者の割合はこの後も増えていく見込み。

2065年 現在の居住地の約20%が無人になる

ゆとり世代の私も高齢者になっている頃。子供も壮年期です。
社人研の推計では、全国の人口は8800万人、高齢者の割合は38.4%、15歳~64歳の割合は51.4%
ざっくりイメージでも51人で100人生活できるようにしなければいけないわけです。現役世代の人生ハードモード過ぎます。


高齢者も元気なら75歳くらいまで働くのが当たり前、頑張れる人は80歳まで!
なんて感じになっているのでしょうか...。悠々自適な第二の人生なんて過去の遺物になっていそうです。
ゆとり世代にゆとりある老後は残念ながら多分無い。

働くのは基本好きなんで良いのですが、今みたいに週5でバリバリは流石にキツ...。週3くらいで何とかならないかな...。

そして本書に無人になっている可能性のある地域の地図が載っているのですが...20%って決して少なくない。
自分が今住んでいる地域はともかく、旅行で行ったことのある場所、親戚が住んでいる場所...もしかしたら無人になっているかもしれない地域がちらりほらりとありました。東京都内でもありました。

100年後には私は生きていないだろうが子供は生きているかもしれない。
その時の日本の姿が想像もつきません...。


ここでは日本全国の人口予想について触れ、自分や子供の年齢に合わせて色々想像を巡らせてきました。

とはいえ人口の増減は全国一律に進むわけではありません。
地域によってこれから辿る歴史は変わります。

元気があればそれについても触れたいと思います。

よろしければクリックお願いします。

にほんブログ村 子育てブログ ワーキングマザー育児へ
にほんブログ村