大奥十六巻 感想【ネタバレないよ】
待ってました十六巻!
帯の見出しが「和宮は女だった!!」でまず笑いましたw
普通の歴史的事実からすれば当たり前すぎて「...で?」と言いたくなるようなキャッチコピーでも、男女逆転の大奥では「まさか?!」の見出し。
そのややこしさがこの漫画の好きな所です。
ではネタバレしないように内容の感想を。
もう一度読み返したくなる前半の和宮
表紙にもなっている和宮の不敵な笑顔。
前巻のラストで、風呂場でニヤリと笑ってみせたのと同じような顔です。
何か政治的な目的があってこんな不敵なニヤリ顔なのかと思ってました。
和宮のキャラクターも頭の良い強かな性格なのかと思いきや...
笑顔の理由は全く予想だにしないものでした。
本当の理由が明かされた後の笑顔は「怖い」。人間の底知れない狂気のようなものを感じさせます。
そういう意味では治済(十一代将軍家斉のお母さん)の怪物的な狂気の表情を思い出させます。あれマジ怖かった。
そして笑顔の理由が明かされてみると、それより前の和宮の表情や行動が違ったものに見えてきます。
中々複雑な人物です。
その涙は母親を想っての涙じゃなかったのね...
ひたすら良い子家茂
複雑な事情を抱え気位も高い和宮が婿としてやって来たら私だったら尻尾丸めて逃げ出したいような気持ちに駆られるでしょうが、家茂は誠実に優しく接します。
しかも政治的にも賢く、容姿もたいへん可愛らしい。
完璧か?!
しかし優れた人格者であれば悲劇的な運命を辿りがちな大奥...(吉宗だけ例外?)
史実通りなら間もなく病死する予定ですが、病弱な描写は見受けられません。
どのような展開になるのでしょうか...